大学での学びを活かし、商品の“顔”パッケージをデザイン
[白石食品工業株式会社 堀 愛未さん]

山形県の芸術系大学でプロダクトを専攻していた堀さん。プロダクトデザインを学び、その経験を活かして現在はホールセール事業部 商品企画部 企画課で商品の顔となるパッケージのデザインをメインに、毎月の新商品などを決める業務も行なっています。
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Q.どのような仕事をしていますか?
初めはパン屋の経営を行うリテイル事業部へ配属されました。入社してすぐパン屋のPanoPanoがオープンし、初めはレジ打ちや接客などを担当していました。途中、店内のポップなどの販促物を作ってほしいと依頼があり、作るためにパン屋と本社を行き来しているうち、本社へ配属されました。現在は商品企画部として、菓子パンなどのパッケージ作成やスーパーに飾る販促物作成などのデザイン業務と毎月の商品を考える企画を行なっています。
Q.現在の会社に入社したきっかけを教えてください。
大学ではプロダクトデザインを勉強していましたが食への興味もあったため、食品会社への就職を視野に入れていました。営業の求人が多い中、合同説明会で商品企画部という部署の募集をしていると知り、今まで学んできたデザインの知識を活かせると思い、白石食品工業への入社を希望しました。当時はデザインができると思っていませんでしたが面接の際に「好きなデザイナーは誰?」と質問をされました。その時から会社の方でデザイナーとして採用しようという考えはあったのかもしれません。
Q.これまでの仕事で印象に残っていることを教えてください。
パン以外に「SHIRAISHI Sweet!」という洋菓子シリーズを出していますが、元々は商品の小さな写真が入ったシンプルなものでした。そのパッケージのリニューアルを担当しました。その時初めて、シリーズのリニューアルを担当することになり、自分の中で20〜30案くらい考えていました。リニューアルしたものが後の世代にも続いていくので、このデザインをどう変えていくかかなりプレッシャーでした。デザインが決まってリニューアル後、社内からリニューアルしたパッケージが印象的だったと声を聞き、今まで学んだことが活かされて嬉しいと思いました。当時作ったパッケージは現在のパッケージにも使用されています。
Q.これからの目標を教えてください。
豆パンロール、ホイップメロンパン以外でシライシパンを代表する商品の企画をすることが目標です。そのためにまずは中・長期的に商品をじっくり企画したいと思っています。現在は短期間で毎月の新商品を企画していますがカテゴリーがバラバラになりがちです。商品ごとに分けてブランドのイメージやテーマを決め、それに合わせた商品企画や販促方法を決めるブランディングはやりがいがあるのでそれを商品企画で行いたいです。3~5年後を見据えて目標を立てて計画することが大切と考えています。
Q.就活する学生へのアドバイスをお願いします。
デザインを学んだ人に向けてのアドバイスになってしまいますが、他の同級生はほぼ営業などの仕事をしています。新卒で東北地方でデザイナーとして働くということは難しいかもしれません。しかし、デザインで学んだことはいろんな仕事で応用ができると思います。出来上がるまでなぜそのコンセプトなのか、なぜそのデザインにするのかなどを考え伝えることはデザイン以外の仕事でも役に立ちます。デザイナーという職に限らず、自分なりの考えを持つこと、自分の考えを伝える時にもその伝えたいことが他の人にも「見える」状態にすることが大切です。
インタビュアー:ホールセール事業部 商品企画部 企画課 小瀧 美穂
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